ハナカマキリとは、花に擬態するカマキリで、
日本国内には基本的に生息していない
カマキリの1種です。
国外のカマキリの中では
有名な部類の種類になりますね。
写真や動画などもネット上で
多く見かけることができます。
日本で良く見かけるようなオオカマキリ、チョウセンカマキリ
あたりの個体と比べると、その形は
非常に特徴的な形をしており、
また異なった雰囲気を醸し出しています。
そんな「ハナカマキリ」の特徴や生息地について、
解説していきます。
生息地は日本国外
ハナカマキリは基本的に日本には生息しておらず、
海外を中心に生息しているカマキリになります。
東南アジアの熱帯雨林等に多く生息しているとの
ことですね。
日本では、似てる名前の「ヒナカマキリ」という
カマキリ(一文字違いですね…)がいますが
ハナカマキリとは別物であり、
特徴も異なります。
花に擬態する!
ハナカマキリの最大の特徴が
花に擬態することのできるその容姿ですね。
一般的に日本で見かけるカマキリは
さすがに花に擬態するのは
なかなか厳しい感じの見た目をしていますが、
このハナカマキリは、花に擬態することができ、
ラン科植物の花に主に擬態します。
そうして、花の上で獲物を待ち続けて
花に集まった他の昆虫を捕食する、
というのが主なスタイルになります。
他のカマキリと同じく、
ハナカマキリも肉食の昆虫になりますので
花を食べたり、草を食べたりするわけではありません。
名前からすると草食っぽい感じもしてしまいますが
あくまでも食べるものは”肉”ということになりますね。
サイズの差が激しい
ハナカマキリの特徴のひとつは、
オスとメスによるサイズの差が激しい、
ということも挙げられます。
通常、どの種類でも基本的にメスの方が
ある程度大きい個体が多いのですが、
ハナカマキリの場合、極端にこの差がある、
というのが特徴になっています。
メスの場合は成虫になると、70cm前後となりますが、
オスの場合は成虫になっても、35cm前後、と
この差が凄まじいのです。
ここまでサイズに差があるのも珍しく、
この点は、ハナカマキリ特有の特徴と言っても
良いでしょう。
飛行能力に優れる
カマキリは、飛ぶこともできるのですが
オオカマキリなどの個体は、
メスだと身体が重く、ほとんど飛行できない、
というようなものも多く存在します。
しかしながら、ハナカマキリの場合は、
オスでもメスでも、ケガをしているだとか
特別な理由がない限り、
飛行することが可能になっており、
どちらでも飛ぶことができる、
というのも、ハナカマキリの特徴の一つです。
色や見た目も特徴的
ハナカマキリの色は
一般的に「カマキリ」と言われて
イメージするような緑色や褐色ではなく、
透明のような透き通った色をしているのが
特徴です。
花に擬態できるような、そんな色ですね。
幼虫の際には赤と黒が混じったような
色合いをしており、
その後、成虫になるにつれて
透明のような白色へと変化していきます。
文章だけだと、なかなか表現しにくい
独特な色をしているカマキリなので、
直接写真などを見てもらうと
一番イメージが湧きやすいかと思います。
(私が撮影した写真はなく、
フリー素材も見つからなかったので
ここには写真を貼れませんが、
検索していただけるとすぐに
見つかるかと思います)
ランハナカマキリとは?
ハナカマキリの別名として呼ばれることもある名前で、
これは、ハナカマキリがラン科の花に
集まると思われていたことから、
そういう呼ばれ方があったようです。
しかしながら、実際にはそうとも限らない
ということで、この呼ばれ方はあまり
定着はしていません。
他の人との会話でハナカマキリの話題を
出す際にも、わざわざランハナカマキリと言わず、
普通にハナカマキリと言った方が、確実です。
寿命はやはり短め
寿命に関して言うと、
やはり他のカマキリと同じく、短めで、
何年も何年も長生きするような
昆虫ではありません。
この点は、ほとんどのカマキリの
共通点ですね。
カマキリ全体の話になってしまいますが
寿命としては、卵の状態で冬を越して
春頃に孵化、そのまま脱皮を繰り返して
成虫へとなっていき、
夏には成虫に、
そして秋にかけて交尾活動を行い、
秋~冬にかけて、その寿命を
終えてしまう、というのが
日本のカマキリの基本的な流れになりますね。
ハナカマキリは海外に生息しており、
地域によって季節も異なりますから
上のような流れとは異なる部分もありますが
それでもやはり、長生きする昆虫ではないので、
飼育する場合は、1日1日を大切に
してあげるのが良いですね。
画像や動画はたくさん
ハナカマキリは、海外のカマキリの中でも
知名度が比較的高い部類のカマキリで
画像検索などをしてみると分かる通り
結構色々な話題・画像が出てきますし、
動画なども確認することができます。
日本国内で普通にうろうろしているような
カマキリではありませんので、
なかなか生のハナカマキリを見かける、ということは
難しいかとは思いますが
今の時代はネットもあるので、
画面越しであれば、その姿を見かけることも
難しくありません。
興味があれば、実際に動いている姿なども
見てみると面白いかもしれませんね!
日本でよく見かけるようなオオカマキリ、
チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリあたりとは
だいぶ異なる動きをするので、
その点も面白い部分のひとつです。