カマキリは親子で行動したりするの?親と子供の関係は?

基礎

カマキリは人間のように
生まれた直後から”親子”で行動することは
あるのかどうか…。

この点について解説していきます。

人間であれば、
特別な事情がない限りは、生まれてから
ある程度成長するまでは
親と一緒に暮らす場合がほとんどだと思いますが
カマキリの場合はどうなのでしょうか。

カマキリは親子で生活しない

結論から言えば、
カマキリは親子で一緒に行動することは
基本的にはありません。
ほとんどのカマキリは単独で行動していて、
一緒に仲間として行動するようなことは
ありませんし、
複数のカマキリが同じ場所に留まっていたとしても、
それは親子ではなく、
それぞれ別々のカマキリです。

そのため、カマキリは生まれた直後から
”親と一緒に行動する”ということはありません。
孵化した直後は、同じ卵から産まれた仲間と共に、
行動(基本的に仲間意識、というよりは同じ場所にいるだけですが)
していることもありますが、
その後は基本的に単独であることが多いですね。

親と一緒に過ごさない理由は?

カマキリが親と一緒に過ごさない理由は何か。

これは、簡単に言ってしまえば
「子供が生まれる時点で、カマキリの親は既にこの世にいない」
場合がほとんどだから、というのが答えになります。

そもそも一緒に行動する習性がない、というのは
確かですが、
それ以前に「親は、子供が生まれる時点で既にいない」のです。

なので、カマキリが親と共に行動することは
ほぼ100パーセントない、というのが答えなのです。
”親の顔すら見たことがない”
そういう状態なわけですね。

理由としては、カマキリの寿命はとても短く、
1年もないためで、
カマキリは大体春から夏頃に卵から孵化して、
その後成虫に向かって成長していきます。

夏のおわり~秋ごろには完全な成虫となり、
その後は子孫を残すための行動などを
行っていくことになりますが、
多くのカマキリは秋のおわり~冬には
その生涯を終えてしまいます。

最初に書いた通り、
カマキリが孵化するのは、次の春~夏頃になるために、
そのころには、とっくに自分を生んでくれた
親にあたるカマキリはこの世に存在していない…
そんな状態になるのです。

ですので、カマキリの子供や
親に会うことはできません。

飼育環境下であれば、
翌年の春ごろまで粘り強く生きるカマキリもおり、
私が飼育したカマキリの中にも
3月下旬まで生き抜いたカマキリは
実際にいました。

ただ、そこまで生きてもやはり、
”まだ孵化をするには早い”段階なので、
なにか予期せぬ事態でもあり、
早めに孵化したりだとか
そういうことが起きない限りは
カマキリは親の顔を見ることは
ないわけです。

親との接点は「無」

ここまで書いてきたような理由から、
カマキリは「親との接点はない」というのが
答えになります。

人間と違い、写真を残すわけでもないですから
生まれたカマキリは、親の姿を一度も
見ることもありませんし、
直接対面することもありません。

ただ、そういう生き物であり、
カマキリにとってそれが当たり前であることから
”寂しい”とか、そういう感情を抱くわけではなく、
それが普通のものとして生きている…
と、いうことですね。

そして、生まれた子供のカマキリ自体も
夏にかけて成長していき、そのうち子孫を残し、
この世を去っていきます。

当然、親になったカマキリは
自分の子供と顔を合わせることなく、
旅だって行く、ということになります。

人間からするとまるで別世界の話で
不思議な感じですが、
カマキリとはそういう生き物になります。

どうやって色々なことを学ぶの?

人間の場合は、基本的には
親から色々なことを学んでいきます。

しかし、カマキリの場合は
生まれた時から親がいないために、
人間のように親から色々なことを
学んだりすることは、できません。

そのため、カマキリは自力で
自然環境下の中、生き抜く知識を
身に着けていく、ということになりますね。

そして、人間とは違い、
誰かが導いてくれるわけでは
ありませんので、人間に飼育されている状態で
生まれたカマキリはまた別として、
多く個体が生まれたすぐあとに、
成虫になることもできないまま、
その生涯を終えていくことになります。

カマキリは孵化する際に
非常に大量の子供が出てきますが、
その中で、無事に大人になることのできる個体は
非常に少ない、ということですね…

そんな中でも何とか生き抜いたカマキリが
無事に成虫になり、子孫を残す…
ということになります。

人間の世界からすると
なかなか想像もつかないと思いますが、
カマキリは生まれてすぐに命懸けの厳しい環境に
置かれて、いろいろなことを
学びながら成長していく…
ということになります。

人間を親だと勘違いしたりはしないの?

カマキリがどのような思考を
しているのか、ということまで
明確に分かっているわけではありませんが
カマキリの性質を考えれば
”人間を親と勘違いしていることはない”と
考えられます。

そもそもカマキリには上でも書いた通り
”親”という概念がそもそも存在していないので、
人間のことを親と考えることもないでしょうし、
”親”というものが何か、ということも
恐らくは理解していないでしょう。

カマキリは人間に懐いたように見える仕草も
多いですが、
基本的には「なつく・なつかない」の概念は
カマキリの中にはないと言われています。

そういった点を総合的に考えれば
カマキリが仮に生まれてすぐに人間のことを
見たとしても、人間を親と考える可能性は
ほぼ0と言えると思います。

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